前回は、超初心者が弓道をはじめる前に知っておくことについて記事にしました。
今回は、弓道の初心者に実際に指導していることについて記事にします。
指導の対象者は、最近弓道の練習を始めたばかりの女の子(12歳)小学生です。春からは中学生になります。
私が弓道をやっているので興味を持ったといったところですが、身体が小さいと道具なども含めて満足な練習ができないだろうと思い、最近までこちらから誘うことはしませんでした。
年齢的には子供ですが、初心者ということでは性別もなにも関係ありません。筋力などでは大人に負けますが、必要な練習内容は同じように教えていきます。
指導する内容の順番などは、指導者によっても対象者によっても異なるものですからご理解ください。
1回目(初日)の練習内容
初めて弓道場に連れていきました。
まずは以前記事にした内容のなかで、連れて行った弓道場に該当する項目について確認をします。最初の日は、緊張しているだろうからあまりたくさんのことを詰め込まずに、必要最低限の話しに徹します。
幸い弓道場には、非常に弱い弓が初心者用に用意してあるので、それを借ります。
学校の部活動などだと、道具の関係ですぐに道具に触れられず、ずいぶんと長い間、射法八節の徒手練習をおこなうこともあるようですが、私の場合は違います。
まずは、道具に触れることからはじめます。
弓に弦を張る方法を実際に見せて、ポイントも伝えます。
弓座(壁に付けてある弓を張るときに使う道具)の使い方、左足の使い方、弓を押すのではなく、弓を持ち上げるようにして弦を張ること。
弽(ゆがけ)の用途から挿し方まで、実際に一緒になって練習します。
射法八節については、あくまでも簡単に触れておきます。実際に練習している人がいると、自分が見せながらでなくても説明できるので助かります。
そして、弓の形と構造上どう扱えばよいかを教えました。
実際に、手の内の作り方について説明をしてみせて、体験させます。
1.親指と人差し指の又をわずかばかり握り革に沿って持ち上げるようにセット
2.弓と手のひらの角度がおよそ90度になるように位置を決め
3.薬指と小指で中指を挟むような心持ちで弓を軽く握り
4.親指を軽く薬指の上に置きます。
5.弓を前に押していく過程で、4の親指は次第に薬指の上に乗るように接し
6.手の皮のヨレを感じながら弓を前に押すイメージで弦を離します
とにかく、手の内側の皮が、弓が回転することで握り革と微妙に抵抗(ヨレ)が発生することを実感させます。弦を離さなくても、この感じを何回も体験させます。
この日は、「握卵」だとか「卵中」といった言葉は話しません。初日に言っても、握りの強弱が分からないままだと、余計な知識になるからです。
最後の方で数回、弦を離させましたが、まだまだバラバラな動きでしたね。
それでも、素直に実践してくれるので、きっと成長すると思います。
次回は、練習2回目のお話し、動画もあります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。