Let’s check the basic posuture of kai.
こんにちは、ユミシモンです。
今回は、大会等で時々見かける「会」のときの姿勢について
動画と記事にしてみました。
ターゲットは、下記の事項にあてはまる人や、
初めて弓道を習う人や教える人にも覚えておいて欲しい内容です。
会の姿勢で妻手の位置がおかしくなるのはなぜか
1.肘が大きく下がり、角度が90度近い人もいる
2.手先で引くようになり、手首が折れて(曲がって)しまう人もいる
おそらく、初めて習ったときには基本の位置を習っている
のではないかと推測します。
しかしながら、徒手での練習や弱いゴムの練習から実際の弓を
使うようになるにつれて、肘で”引く”ことよりも“引っ張る”
ことに意識がいくにつれて、[手]で引くようになり、
いつの間にかズレていってしまったのではないでしょうか。
実際に弦に筈を番えて弓を引くと、思った以上に引くときの力が
必要だという感覚を経験していると思います。
弽を付けたとはいえ、どうしても手に力が入ってしまい、
肘で引くことを忘れて、手先で引いてしまう内に位置が変化します。
さらに、そこに的中が加わるとその状態を繰り返すようになり、
その位置が正しくなくても直すことが出来なくなります。
この無意識に行われる思考パターンは、
【早気】にも通じるものがありますので、気をつけましょう。
見聞きしているところでは、学校の部活動で指導者がおらず、
生徒同士で伝承している学校に多いということが見えてきました。
この記事は、上記のような姿勢の人にも、そういった生徒さんにも、
もう一度基本に返って欲しいなという願いで書いています。
何かのヒントになれれば幸いです。
簡単に「会」の自然な位置を覚える方法
普段一緒に稽古している先生方は、4段、5段、錬士や教士の方達。
そんな先生方であっても、稽古のなかであれやこれやと試行錯誤を
繰り返していらっしゃいます。
あるとき、「会」の状態について範士の先生が私たちに対して、
“そんなに難しく考えないで” ”こんな感じだよ”
と表現してくださった中身が、動画であったり、この記事です。
あくまでも、基本の形をごくごくシンプルに確認する方法です。
弓を引いた状態での、すべての筋骨についてではないことを
先にお断りしておきます。
自然体の「会」の姿勢とは
弓道教本には、よく「自然体」という言葉が使われています。
これからお伝えすることも、自然体の姿勢の一つです。
では、さっそく確認しましょう。
すでに動画をご覧になった方はおわかりだと思いますが、少し補足を加えます。
まずは、真っ直ぐ立ちます。
項と背筋を伸ばし、上方に伸びる意識です。
それでいて、肩の力を抜いたリラックスした状態です。
両手をラジオ体操のときのように、左右に振ります。
まず最初は、本当に脱力した状態でやってみましょう。
何回か左右に振りながら、肩の骨が上がるか上がらないかの
位置を探ります。
その位置が分かってきたら、
水平になったところで両手の動きを止めます。
その状態で、右手(妻手)の肘から前腕を「トン」と曲げます。
この段階では、ひねったりする必要はありません。
画像では、少し起き上がっているように見えますが、
腕が太いとたたみにくくなります。
それでも、肘を中心に曲げただけの状態を
作ることが出来ます。
まずは、ゴムや弓を引かず、徒手だけで行うことです。
抵抗力が入ると、手で引く癖が顔を出しますよ。
脱力した状態で、自然な会の位置を確認できたら
第2段階へ進みましょう。
第2段階は、私がさらに考えてみたプラスα
同じく手を振ることは変わらないのですが、
意識を左右の手の中指に集中してください。
そして、振るときもその中指を遠くへ遠くへ押す感覚です。
同じく肩が上がらない場所を見つけ、
身体におぼえこませるようにしましょう。
位置を身体で感じるようになったら、
最初と同じように、
肩が上がる直前の位置で両腕の動きを止め
妻手を曲げて「会」の形を作ります。
最初の時より、弓手(左手)側も伸び、
骨格の開きを感じることが出来るようになると思います。
この状態を、弱いゴム弓を使って、
同じ位置に何度も持ってこれるように繰り返しましょう。
そして、少し強いゴム弓で再現。
実際に弓を使い、「巻藁」で再現。
ここで横着せず、真剣に取り組みましょう。
最後に「的前」に立って、
形が崩れていないかを確認してください。
強い意志を持って取り組めば、
必ず射癖は克服することが出来るはずです。
最後に
もしも、今回のような射型になってしまっていたとしても、
「中ればいい」と無視しようとせず、
「射型」も「的中」もどちらも兼ね備えた選手になってください。
「自分たちには、指導者が居ないから…」と簡単に
諦めずに、頑張って欲しいなと思います。
もう少しで、新入部員が入ってきます。
コロナウイルス騒ぎで道場に行くこともできず、
練習が出来ないと悲しい気持ちの人もいるでしょう。
的に向かえない今だからこそ、射型を直すチャンスと
前向きに捉え、自分自身を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
あなたの活躍を期待しています。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。